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慢性疲労の深刻さは、見た目にはわからないもの


健康診断部長  島 矢 早 苗

 過労やストレスの結果として心身に不調をきたし、ときには働けなくなることすらあります。引き起こされる疾患の大部分は高血圧に関連する脳、心血管疾患であり、そのリスクは男性で高く、女性で低い。なぜでしょう。
 長時間労働は日本の社会問題であり男性に多いことは一因ですが、ストレスに対する血圧の反応を比較すると、男性は女性より血圧上昇が大きく、心臓に負担がかかりやすいことがわかっています。
 女性ホルモンに血管をしなやかに保つ働きがあるため、女性はストレスがかかっても血圧上昇の度合いを比較的低くおさえられるのですが、更年期以後では変調をきたし、血管は急速に硬くなり血圧が高くなりがちです。

 男女を問わず40歳は人生の季節の節目であると同時に、職場でも家庭でも大きなストレスが多々重なります。誰しも心の中に、憂鬱の鬼を5つは抱えているといわれます。
 ここで「ストレスの上手な解消法」をあげてみましょう。

  1.  ストレスがたまっていることを自覚する
  2.  目の前にあることだけに集中する。1度にひとつのことだけを考える
    (同時にいくつもの課題を抱えていることが多い)
  3.  何か決心したらすぐ行動する
  4.  睡眠、食事の生活リズムを守る
    (起床したら光を浴びる。太陽光でなくてもよい)
  5.  和の食材、とくにマグネシウムを含む全粒穀物、緑黄色野菜、海産物を積極的に摂る
  6.  仕事の持ち帰りをやめる
  7.  嫌なことを考えまいとするのでなく、当面放置しておく
    (受け流す余裕が生まれる)
  8.  抱えきれないほどの葛藤なら、逃げることもだいじ
  9.  親しいだれかに相談する 
    (それだけで事態が好転することあり)
  10.  自分のために使う時間を作る
    (どんなに忙しくても、1週間のうち1時間も余暇をとれないはずはない)
  11. かかりつけ医に健康問題を率直に打ち明ける
    (思い込みで体調が悪くなるのを防ぐ)
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