当院に回復期リハビリテーション病棟が開設されてから、10月で1年が経過しました。今回は、回復期リハビリテーション病棟の特徴と病棟の現状についてお話します。
回復期リハビリテーション病棟は、脳卒中や大腿骨頚部骨折等の患者さんに対して日常の生活に必要な機能の向上による寝たきりの防止と家庭復帰を目的としたリハビリテーションを集中的に行うための病棟で7階西病棟にあります。手術や薬剤などの主な治療を終えた患者さんに対し、引き続きリハビリテーションを行うことで後遺症の回復を目指したり、残された機能を日常生活に最大限活かせるよう、ご家族も含めアドバイスを行なったりしています。
回復期リハビリテーション病棟に関しては厚生労働大臣が定める施設基準に適合していることが必要となります。基準は3段階あり、当院は開設から半年で基準3の要件をクリアし、現在は基準2の要件をクリアしながら維持しています。要件は医師・リハビリテーション技士の人数、看護師・看護補助者の人数、患者さん一人当たりに行うリハビリテーションの単位数、在宅への退院率、重症患者の入院率、重症患者の日常生活機能が点数で3点以上の回復をした割合が求められます。また、この病棟を利用できる患者さんは「厚生労働大臣が定める回復期リハビリテーションを要する状態であること」と定められています。自宅での介護力不足や施設が空かないなどの理由で入院継続を希望される場合は該当しません。あくまで、家庭(自宅・ショートステイ・一部の施設)で生活することを目的にリハビリテーション訓練を行う方が対象となります。現在、受入れ可能な患者数は20名です。主に脳神経外科・整形外科の総回診・患者検討会の中で情報交換を行い、転入される患者さんを決定しています。
最上階にあり、関川や妙高山など自然豊かな景色を臨み、明るい日差しの差し込む病棟です。病棟長の脳神経外科柿沼副院長と整形外科岡部副院長を中心とした医師13名と、リハビリテーション部の原田部長、佐藤理学療法士、岩片作業療法士(10月からは佐藤作業療法士に交代)、そして中澤メディカルソーシャルワーカー、阿部メディカルソーシャルワーカー、和田薬剤師など多職種と看護師が連携を図りながら、ご家族とともにより良い家庭復帰ができるよう努めています。
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