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心と体を整え、コロナ禍の夏を乗り切る


病院長  入江 誠治

熱中症とコロナ感染防止対策の両立が必要な3度目の夏を迎えました。

コロナ対策として、マスク、換気、3密回避が重要であることはこれまでと変わりません。一方、熱中症対策においては、マスクや室温を上昇させる換気はむしろ逆効果かもしれません。相反する2つの対策ですが、それぞれ状況に応じて適切に選択し自己防衛することが、この夏「特に」求められています。

また夏バテによる体力低下は、コロナにも熱中症にも大きなリスクとなります。体力維持のポイントも、今一度考えてみましょう。

まず睡眠です。質の良い睡眠は心身の疲労回復に不可欠です。夜間の室温も28℃以下に保ち、「ぐっすり眠る」ことを心掛けて下さい。

次に運動です。暑い屋外での激しい運動は避けるべきですが、涼しい場所で屈伸運動やラジオ体操などで軽く体を動かしましょう。毎日継続することで自律神経が整い体調改善に繋がります。

最後に栄養のバランスのとれた3度の食事です。食欲が減退しがちですが、蛋白質の多い肉、魚、卵、豆類などを、またビタミン・ミネラルの豊富なトマト、オクラ、ゴーヤ、パプリカなどの夏野菜、更にきのこ、海藻類なども積極的に摂って下さい。野菜等に含まれる食物繊維は、発酵食品(納豆、チーズ、ヨーグルト、味噌、甘酒など)と一緒に摂ることで腸内環境の改善に役立ちます。腸は、コロナや様々な感染症と戦う免疫や脳の機能に大きな影響を与えることが明らかになっています。腸の健康が心身の健康を支配していると言っても過言ではありません。栄養バランスの良い食事が心身の健康の鍵となることも納得できますね。

朝の光で目覚め朝食をとる、この当たり前の行為はエネルギー補給のみならず体内時計を調整し、かつ睡眠中に失われた水分を補うこととなり熱中症予防にもなっているのです。

使い古された言葉ですが、規則正しい生活でコロナにも熱中症にも負けないよう心身を整え、元気にこの夏を乗り切りましょう。

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