【症状】:受傷直後は、膝関節の疼痛と腫張、関節血腫(関節の中に血が貯まる)、疼痛による歩行障害や可動域制限などを認めます。1週間くらいすると、徐々に疼痛と腫張が消退し始め、3〜4週間くらいたつと、日常生活活動ではほとんど支障をきたさないようになります。さらに4〜6週間くらいすると、ランニングなどの直線走行も可能になります。しかし、スポーツ活動をする上で、加速や減速力のかかる動作、急な方向転換やジャンプ着地など
、主に踏ん張る力が膝関節にかかるときに前十字靭帯不全の症状である“膝くずれ”という症状が出てきます。この不安感のため十分なスポーツ活動ができなくなります。また、前十字靭帯を損傷したままスポーツを続けていると、残存した正常の半月板や軟骨を傷つけ、最終的には変形性関節症を早期に引き起こす原因にもなります。