体外衝撃波結石破砕装置が更新されました
副院長 小池 宏
尿路結石症という病気については平成17年11月第40号の「ろうさいニュース」で説明しましたが、体外衝撃波結石破砕装置が更新されましたのでお知らせします。新しい結石破砕装置はPiezolith(ピエゾリス)
3000 という器械で、ドイツのリチャード・ウルフ社製のものです。昨年12月に導入されてから4ヶ月が経ちましたが、治療を受けられた患者さんに感想を聞いてみたところ、良い感触を得ています。
体外衝撃波結石破砕治療とは、尿路結石症(腎結石、尿管結石)に対する治療として最も一般的な治療法であり、泌尿器科専門医が行います。当科では治療前後の安全を第一に考えて、原則的には入院の上で行っています。治療の実際は治療テーブルの上に横になっていただき、レントゲンと超音波を使って結石に焦点を合わせてから、体の外から結石に衝撃波を当てて結石を細かく砂状に砕くという方法です。砂状に細かく砕かれた結石は、腎臓から排泄される尿の流れによって体外に排出されることになります。1回の治療にかかる時間は約1時間で、通常は麻酔を必要としません。しかし、固い結石を砕くという治療法のために、個人差がありますが全く痛みなしで行うことのできる治療法ではありません。治療中の痛みの程度は新しい器械の方が以前の器械に比べて軽く、治療時間も短時間で済むようです。更に、結石の破砕効果も新しい器械の方が優れているようです。治療に際しては治療中の気分不快を避けるために、治療直前の食事を控えてもらう必要があります。しかし、麻酔をしていませんので、治療後は食事を摂ってもらうことや水分摂取も可能ですし、終了直後から自由に動いてもらっても構いません。むしろ結石の排出を促すために、水分摂取に努めていただいて、積極的に体を動かしてもらうことになります。
治療に伴う合併症としては、まず全例で結石周囲の腎臓や尿管にも衝撃波が当たるために、肉眼的に尿が出血のために赤くなることが挙げられます。しかし、この出血は治療後2~3日で自然に消失し、全く心配ありません。治療後に稀に発熱をきたすことがあり、抗生剤の投与や補液を必要とすることもあります。また、腎結石を治療した場合には、細かく砕かれた結石が腎臓から尿管に落ちてきて尿管を閉塞して痛みを引き起こすこともありますし、ごく稀に腎臓の周囲に血腫を形成したりすることもあります。
治療に必要な入院期間は結石の大きさや硬さ、更に結石の位置によって様々です。結石が十分に細かく砕石されていることが確認できれば、結石が腎臓や尿管に残っていても退院が可能です。また、追加治療が必要な場合でも、痛みや発熱などの症状がなければ、結石破砕治療日を原則的には火曜日と金曜日としていますので、外出や外泊を適宜許可します。
新潟労災病院
「看護の日」 の御案内
地域の中で支える看護
〜 みんなで繋ごう 健康の輪 〜
「地域の中で支える看護 〜みんなで繋ごう 健康の輪〜」をメインテーマに、今年も『看護の日』がやってきます。新潟労災病院では、ナイチンゲール生誕の日である5月12日の『看護の日』を機に、地域の皆様に、もっと健康について関心を持ち、看護に興味をもっていただけるようイベントを企画しています。
5/8〜5/12 2階ふれあいギャラリー パネルの展示
救命処置やAEDの紹介・もしもの時の対処法
5/12(金) 16:00〜16:45
3階 会議室 講演会
『転倒を予防する体づくり・生活習慣づくり』
講師:リハビリテーション科 林 宏樹 技師長
5/11(木) 10:00〜13:00 正面玄関ホール 健康チェック・健康相談
体と心の健康チェック・介護用品の展示
(身長・体重・体脂肪・血圧測定、ストレスチェックで自分の健康を見直そう)
5/11(木) 15:00〜16:00 正面玄関ホール コンサート
職員合唱 フルート演奏 幼稚園児合唱
(手作りのミニコンサートでひと時の安らぎをどうぞ・・・)
〜 多数の参加をお待ちしています 〜
お問い合わせ先: tel 025-543-3123
労働者健康福祉機構 新潟労災病院 「看護の日」委員会
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