ろうさいニュース

当院の理念
「働く人の健康を守り、地域の急性期医療に貢献します」

第59号
2007年6月1日

新潟労災病院
上越市東雲町1−7−12
TEL:025(543)3123
URL http://niirou.jp/

高齢者の排尿障害

副院長  小池 宏

 日常の泌尿器科診療で取り扱う疾患は多彩で、尿路性器癌・尿路結石症・尿路や精路の感染症などに加えて、前立腺肥大症や神経因性膀胱などによる排尿障害も取り扱う機会の多い疾患です。排尿障害に関して、泌尿器科医の立場で言えば、いかに腎機能を保持しながら有熱性の尿路感染を起こさないように、排尿を管理していくかが最も重要なポイントと考えています。  外来には排尿困難・夜間頻尿・尿失禁などの症状を訴えて、受診することが多いのですが、その病態は様々で複雑です。老化に伴って、器質的・機能的な脳神経系の疾患に加えて、膀胱以下の下部尿路を閉塞するような器質的・機能的な疾患の発生も増えてきます。治療の第一歩は残尿の有無、有ればおよその残尿量を知ることから始まります。残尿量が50ml未満であれば、泌尿器科的にはあまり問題はないと考えられます。残尿が多ければ、尿路感染や精路感染をきたす危険性が高まり、更に慢性尿閉という状態が長期間続くと腎不全に至る危険性もあります。このため、泌尿器科医は残尿を少なくするように治療を行っているのが実際です。  残尿を少なくする治療も、その方法は様々です。症状が軽く残尿が少なければ、薬物の投与によって自覚症状を含めて排尿状態を改善させることは可能です。しかし、残尿が多いときの治療がなかなか困難です。全身状態が良ければ、経尿道的に内視鏡手術を行って、外科的に器質的な閉塞部位を切除したり拡張したりすることで、排尿状態を改善させることは可能です。しかし、機能的な閉塞の場合には、外科的治療の有効性には疑問符が付きます。特に高齢者の場合には、心疾患などのために抗凝固療法を受けていることも多く、休薬することによる危険もあり、外科的治療の適応は他科の専門医の意見も聞いて手術適応を決めています。

 残尿を少なくするための方法として、カテーテル(管)を用いる方法もあります。これには、時間を決めて一日に数回、尿道から膀胱にカテーテルを挿入して、貯留している尿を排出させる間欠導尿法と、尿道から膀胱にカテーテルを持続的に留置して蓄尿する方法の二種類があります。泌尿器科医の立場で言えば、色々な面で間欠導尿法の方が優れているとは言えます。しかしながら、核家族化と高齢化が進み高齢者が一人で暮らしていたり、高齢者夫婦の二人暮らしといったケースも稀ではなく、家族の十分なサポートが得られるとは限らず訪問介護にも限界があるため、留置カテーテルによる管理以外に方法がない場合もあります。色々な要素を考えて妥協点を見出して、ケース・バイ・ケースで決めていくしかありません。



よろしくお願いします!(新任医師自己紹介)

眼科医師    南雲はるか
 5月1日より新潟労災病院眼科に勤務することとなりました。昨年は1年間筑豊労災病院にて手術や外来業務等を行っておりました。新潟労災病院では眼科は手術件数が多く大変と思いますが、頑張りたいと思います。いろいろとご迷惑をおかけすることもあると思いますが、どうぞよろしくお願い致します。
歯科臨床研修医   丹原 惇
 5月1日から、歯科口腔外科に勤務することになりました、研修歯科医の丹原惇(にはらじゅん)と申します。3月に新潟大学歯学部を卒業して、4月から同大学医歯学総合病院の臨床研修プログラムに採用になりました。こちらの病院では9月までの5ヶ月間、研修させていただきます。研修医ということで、まだ右も左も分からずご迷惑をおかけするかもしれませんが、よろしくお願いいたします。

☆ 医師交代のお知らせ ☆

転入     転出    
(6/1) 内科 前川 智 医師 (5/31) 精神科 宮本恭子医師
  眼科 那須貴臣 医師   眼科 宮本秀久医師
  歯科口腔外科 高山裕司医師   歯科口腔外科 齋藤正直医師
 

専門外来・検診等のご案内

平成19年6月1日現在

専門外来等 開設日時 担当医師 備考
アスベスト検診 毎週火・木曜▼9:00〜12:00 森山部長(内科)
高橋部長(内科)
酒井院長(放射線科)
・@一般検診コース/ACT検診コース/B肺がん・中皮腫CT検診コース、のいずれかを選択 ・予約制(医事係、内線1233へ)
日帰り  人間ドック 毎週火・水・木曜 8:30〜15:00 森山部長(内科)、他 ・予約制(医事係、内線1233へ)
政府管掌・ 一般健康診断 毎週火・水・木曜 8:30〜13:00 森山部長(内科)、他 ・予約制(医事係、内線1233へ)
睡眠時無呼吸症候群(SAS)外来 毎週月曜 13:00〜15:00 森山部長(内科)
高橋部長(内科)
・予約または直接受診 ・予約は医事係(内線1233)へ
禁煙外来 毎週火曜 13:30〜15:00 森山部長(内科)
酒井院長(放射線科)
・予約制(医事係、内線1233へ) ・一定の条件を満たす方は保険診療
性専用外来 毎月第3火曜 14:00〜16:00 藤田医師(外科) ・予約制(医事係、内線1233へ) ・すべて保険診療
振動障害検診 毎週月曜 14:00〜 岡部部長(整形外科) ・予約制(医事係、内線1233へ)
糖尿病高危険群を対象とした“1泊2日生活習慣見直しコース” 毎月第2木曜 12:30〜 翌日18:30 太幡部長(内科)
河原副部長(内科)
・予約制(地域医療連携室、電話直通で025-543-7190へ)
腰痛予防教室 (パート1) 奇数月の第3金曜 15:30〜16:30 整形外科医師 ・(パート2)は1週後の第4金曜の同じ時間帯で、作業療法士、理学療法士が担当 ・予約制(医事係、内線1233へ)

 

5月 人間ドック(日帰り)等の予約状況    平成19年4月20日現在

* お申込み・お問い合わせ   空き状況等をご確認の上お申し込みください。
項 目 申込問い合わせ先
ドック・女性専用外来 医事課医事係 小松 025-543-3123  内線1233
睡眠時無呼吸外来 内科外来 025-543-3123  内線3010
* ドック・オプションのご案内
胃癌検診 胃カメラ 15,000円(経鼻内視鏡、経口内視鏡の選択が可能)
胃透視 10,000円
肺癌検診 CT 9,000円
喀痰細胞診 3,500円
子宮癌検診 子宮頚部細胞診・内診 3,500円 (第1・3・5の火曜日のみ)
乳癌検診 マンモグラフィ・触診 6,000円
前立腺癌検診 PSA測定 1,800円
骨粗鬆症検診 骨密度測定 3,600円 (エックス線検査による)

☆ 医師交代のお知らせ ☆

転入     転出    
(5/1) 眼科 南雲はるか 医師 (4/30) 眼科 平田 亮 医師
        内科 石田安代 医師
 

連携医療機関のご紹介

「消化器科が専門です」

川端内科消化器科医院 院長 川端英博 

【どこにあるのですか】
  川端内科消化器科医院は、上越北消防署の交差点から海側へ100m先の県道350号線沿いにあります。玄関ロビーは、吹き抜けで陽光を採り入れ、明るい空間を演出しています。
【医院の特色は】
  消化器系を専門とし、迅速に胃カメラや大腸の精密検査を施行できるところにあります。検査は診察中に済ませており、患者さんからはその場で結果を聞けるので不安が和らいだり、何回も受診しなくてもよいと評判です。地域の高齢者の健康管理に留意し、診察に十分な時間をかけています。近隣の事業所で「生活習慣病改善講座=メタボリックシンドローム」の講演をするなど産業医の役割も担っています。職場や地域の検診で要精検を指導された方も来院しています。中には潰瘍性大腸炎やクローン病などの難病も見つかっています。
【診察で先生が心がけていること】
  患者さんに対して説明不足にならないように、たっぷりと時間を取って説明することを心がけています。患者さんと接する時間を大事にしたい。開院当初から電子カルテを導入し、待ち時間を短縮し、診察時間を長くすること、カルテや画像を患者さんと一緒に見ながら病気と取り組んでもらえるようにしています。
【新潟労災病院との連携について一言お願いします】
  医院に近いこと、いい設備があり、スタッフもきちんとしていると思います。小児科や産婦人科がないので困っています。産業医の立場では婦人特有の疾患や子供の病気のため就労がままにならない女性を紹介できないのが困ります。小児科・婦人科は是非ほしいですね。いろいろな診療科でお世話になって助かっています。病院の地域連携室には専門のスタッフがいて対応もいいですよ。地域の中では一番かな。病院の診察の予約を入れてもらって、待たずに診察してもらえるので大変助かっています。土曜日は予約を取ってもらっています。日曜日も予約ができるというのは知りませんでした。でも今の態勢に満足していますよ。
【リフレッシュ】 
  奥さんと小学校6年生のお嬢さんの3人暮らし。最近はウォーキングやフィットネスジムで健康づくりに汗を流すこと。好きな日本酒は、深酒になりスタッフに怒られちゃうからと350の缶ビール1本だけ嗜んでおられるとのことでした。

 お忙しい中、インタビューさせていただきました。さわやかな語り口そして素敵な笑顔が印象的でした。患者さんに苦痛を与えずに内視鏡ができる経鼻内視鏡を導入したいとか。今まで自身の健康には無頓着だったようです。お元気で地域のためにますますご活躍ください。


☆ 看護の日のご案内 ☆

 『笑顔で届ける看護の心、自分で築こう健康な体』をメインテーマに、今年も『看護の日』がやってきます。新潟労災病院では、ナイチンゲール生誕の5月12日の「看護の日」を機に、地域の皆様にもっと健康について関心を持ち、看護に興味を持っていただけるようにイベントを企画しています。

 

5/7〜5/18  パネルの展示(2階ふれあいギャラリー)

メタボリックシンドロームについて、知識と予防  「看護師になってよかったこと」の紹介

5/11(金) 16:00〜16:45 講演会(3階会議室)

『メタボリックシンドロームとその予防』
講師: 内科部長  太幡敬洋 医師

メタボリックシンドロームについて分かりやすくお話します。

5/10(木) 10:00〜13:00

健康チェック・健康相談・共済会による介護用品展示販売
正面玄関ホール   
身長・体重・体脂肪・血圧測定
栄養士・薬剤師・看護師による健康相談で、自分の健康を見直そう

5/10(木) 15:00〜16:00 ミニコンサート (正面玄関ホール)

よさこいソーラン 幼稚園児合唱 笑み筋体操(手作りのミニコンサートで笑顔を届けます)

〜 申し込みは不要です。多数の参加をお待ちしています。〜
お問い合わせ先: п@025−543−3213
労働者健康福祉機構 新潟労災病院 「看護の日」委員会

 「みんなのひろば」

 雪解けあとの水田も田植えの準備が済み、渡る風もすがすがしい… あっという間に夏が来そうな季節の変化に、衣替えが間に合わないのは、私だけでしょうか?山や海に負けないように、季節の先取りをしなくっちゃ!!

 

散歩道 
<ツツジ色> 

 風薫る5月です。この季節の植物にはツツジやサツキが思い浮かびます。ツツジは木の種類が大変多く、世界で2500種もあるそうです。サツキは同じツツジ属の仲間です。いずれもきれいな花をつける園芸種が多い所為か、あちこちの庭先で念入りに手入れされた木をよく見かけます。  サツキには「寿光」「松鏡」「暁天」「長寿宝」などなど、いかにもそれらしい名称の種類があります。ツツジやサツキの花を愛でているのは、何となく年配の方のご趣味なイメージですが、遥か平安の時代には、30歳までの女性が身に付ける色とされていたそうです。言われてみれば濃いピンク色がありますし、ツツジ色を海外の単語に言い換えれば、マゼンタとかフクシンといい、数年前はこの色の洋服が流行したので、何となく納得です。  ホトトギスの鳴く頃に咲くので「杜鵑花」と書くこともあるそうですが、真実のほどは如何に!        (M.S)

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