「私は骨折したことないから大丈夫!」「まだまだ若いから関係ない」と思っている皆さん、9月のろうさいニュースで骨粗鬆症の予防について掲載しましたがお読みいただけましたか?骨粗鬆症は自覚症状がなく、骨折して初めて気づく人が多い病気です。いつの間にか骨折して腰が曲がった、寝たきりになったなんてことにならないよう、日頃からバランスのとれた食事と適度な運動を心がけましょう。気になる方はぜひ骨粗鬆症予防外来をご検討ください。
さて、今回は骨粗鬆症の治療薬をいくつかご紹介します。医師は一人一人に合う薬を選択して処方しています。
1.活性型ビタミンD3製剤(エルデカルシトール、アルファカルシドール等)
骨に良いといえばやはりカルシウムですね。活性型ビタミンD3は、食事中のカルシウムを体内に吸収しやすくする薬です。骨代謝を調節する効果もあります。
処方されている方は定期的に血清カルシウム値を確認します。もし倦怠感やイライラ感、食事をとれない日が続いたときはご相談ください。
2.ビスホスホネート製剤(ベネットⓇ、ボンビバⓇ、リクラストⓇ)
骨が壊れるのを防ぐ、骨粗鬆症の第一選択薬です。
このお薬を飲むときは、起床時にコップ1杯の水で飲み、30分または60分間は水以外飲食しない、横にならないことが必要です。飲み方を間違えると消化器症状等の副作用が出現したり、薬の効果がなくなったりします。
週1回または月1回飲む薬の他、月1回または年1回の注射剤もあります。飲むのが難しい方はご相談ください。
3.副甲状腺ホルモン剤(テリパラチド、フォルテオⓇ、テリボンⓇ)
骨の形成を促すお薬です。骨折の危険性の高い方に処方されます。
注射剤のみであり、当院では自己注射をお願いしています。「自分で注射するなんて怖い」「痛そう」と不安に思われるかもしれませんが、実際に投与してみると「簡単だった」「痛くなかった」という声が多いです。
とても効果的なお薬なのですが、一生のうち2年間しか使用できないと決まっています。いざという時、医師が必要だと判断した時に処方されますので、その際にはご協力お願いいたします。
他にもいろいろなお薬がありますが、すべてに共通して言えることは「継続は力なり」ということです。骨粗鬆症の治療薬は効果が目に見えません。しかしお薬は正しく継続してこそ効果を発揮します。骨粗鬆症を治療して健康な未来を目指しましょう!
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