ろうさいニュース

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食事形態について ~安全にしっかりと食事を摂るために~


栄養管理室

超高齢化社会に入り、要介護になる高齢者が増加しています。要介護高齢者は合併する基礎疾患を抱えている方も多く、加齢や疾病の影響で食べる機能が低下するリスクが高くなることが知られています。食べる機能が低下すると、食事量が減少し、低栄養や筋肉が低下するフレイル・サルコペニア、また摂食嚥下障害により誤嚥性肺炎を引き起こしやすくなります。肺炎は日本の死因の第3位という高い割合を占めており、入院した高齢患者の肺炎の種類を調べたデータによると80歳代の肺炎患者の約8割、90歳以上では9.5割以上が誤嚥性肺炎であったと報告されています。食べにくいからと食事量を減らすのではなく、食事形態を見直すことで、しっかりと食べられるようになり、良好な栄養状態を保つことが期待され、様々なリスクの予防に繋がります。当院で提供している食事形態は8種類あります。


入院すると年齢・身体状況・病状・歯の状態や飲み込みの状態など個々に合わせて、安全にしっかりと食事が摂れるよう食事形態を決めています。自分に合った形態を知ることはとても大切です。日本摂食・嚥下リハビリテーション学会が示した「日本・摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整分類2021」では、下記のように分かりやすく分類され、他の病院や施設でも共通言語として活用されており、退院後も安全な食事提供に繋げる取り組みとなっています。


食べやすい食事形態の提案や食べる力をつける嚥下訓練など、医師や看護師、言語聴覚士をはじめ、他職種との連携を図り、一人ひとり無理なく安全に食事ができるよう段階を追って支援します。当院では、フレイル予防健診や歯科ドックのオーラルフレイル検診にて嚥下・咀嚼評価を行っています。また退院後の食事形態について気になる方は栄養士にご相談下さい。
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