院長あいさつ
新潟労災病院は昭和33年に、この直江津の地で開院し、長年にわたり地域経済の活性化を支える勤労者の健康管理という重要な使命を担ってきました。現在では人口減少、少子高齢化などの社会的課題が深刻化し、医療需要が大きく変化しています。また、医師と医療従事者の不足が深刻な当地域では医療の質の低下が懸念されています。地域医療構想はこのような人口動態の変化による医療ニーズの増加と医師不足に対応するために、地域全体で医療・健康保険サービスの提供体制を整備する取り組みであります。近隣の病院や診療所、介護福祉施設等との連携をさらに強化することにより、地域住民の方々へ安心・安全な医療サービスを安定して提供できるよう尽力したいと思います。
当院は整形外科領域の急性期治療から回復期までを一貫して診療を行っています。中でも変形性股関節症に対する人工股関節置換術の症例は多く、術中ナビゲーションシステムを併用しながら難治症例にも対応しており、腰椎椎間板ヘルニアに対しては椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)といった新たな治療法も積極的に行っています。また、脳神経外科領域における慢性期の治療や口腔外科領域、特に障害者に対する手術治療も積極的に行っています。
3年にわたり私たちを苦しめた新型コロナ感染はかつてほどの猛威をふるうことはなくなったかのように見えますが、再び感染爆発を起こす可能性もあります。全職員一同、引き続き手洗いやマスクの着用などの基本的な感染予防策を徹底し、これからも地域の皆様の健康維持を目指し、質の高い医療を提供できるよう努力してまいります。
2023年4月 院長代理 傳田 博司