勤労者医療について
こちらをご覧下さい(労働者健康安全機構HPへ移動します)勤労者脊椎・腰痛センター
新潟労災病院は、昭和33年の設立当初から、脊髄脊椎損傷等の救命救急や急性期の治療、さらには社会復帰に至るまでのリハビリテーション医療を積極的に推進してきました。また、脊椎疾患として腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など腰痛の原因となる疾患にも幅広く対応し、当地域において高い評価を受けております。
当院では、脊髄脊椎外傷の急性期治療から社会復帰までの一環とした治療、若年から老人と幅広い脊椎疾患の治療をとおして得た治療実績をもとに、脊椎の専門センターとして勤労者のための「勤労者脊椎・腰痛センター」を開設しました。当センターは、近年多様化する職場の作業形態や労働環境の変化が原因で生ずる勤労者に発生しやすい腰痛に対応し、相談業務、専門外来の設置、講演会の開催等の業務をおこないます。
活動内容
- (1) 勤労者の腰痛に関する相談(下記の(ご予約方法)から事前に申し込み下さい)
- 事業場相談窓口
- 個別相談窓口
- (2) 脊椎・腰痛等の専門外来の設置
外来診療にて対応いたします。
- (3) 講演会等の開催
- 事業場(健康管理担当者、勤労者)に対する腰痛予防に関する講演
- ミニ・セミナーの開催
- (4) 勤労者の脊椎・腰痛問題に対する取り組み
産業医、行政機関等(新潟労働局、上越労働基準監督署、新潟産業保健総合支援センター、地域産業保健センター)との連携により、職場における腰痛等の諸問題に対応します。
「勤労者脊椎・腰痛センター 事業場相談窓口」
職業疾病のうちでも腰痛は、多くの職業においてが発生率が高い疾患です。
勤労者の腰痛の原因は、作業の専門化や分業化により身体の動きが同一化していること、長時間にわたり反復した不良な作業姿勢、重量物の運搬や押し上げや引上げといった取扱作業など職業的な要因に加え車社会や生活習慣の変化が招く日常生活における身体活動の低下による環境要因など多岐にわたります。
身体的には腰部の筋や脊椎関節、骨盤への負担が過剰となり、持続する筋のこわばり、関節のクッションとなる椎間板の変性や関節の変形を惹起させ、痛みや神経刺激症状を引き起こす結果となります。
これらの腰痛は病院での治療が必要となる場合もありますが、腰痛予防体操や正しい生活指導の実施、職場環境の改善など工夫することで腰痛予防や痛みが軽減する場合があります。勤務時間内におこなう腰痛体操やリラクゼーション、作業方法や姿勢の見直し、休憩時間のとりかた、作業環境の工夫などできることから実施することが望まれます。
当センターでは、勤労者の腰痛に対処し、皆様が健康で就労できますよう支援いたします。
- 脊椎・腰痛センター長
院長代理 傳田(でんだ) 博司(整形外科部長) - 支援の内容とご指導料金
当センターでは企業からの相談に応じ、以下の通り支援・指導をおこないます。依頼の内容に応じ、下記の通り指導料金の負担をお願いいたします。
支援・指導の内容 | 指導料金 |
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約60分 10,800円(税込) |
当院からのスタッフの交通費は、別途負担をお願いしております。
ご予約方法
【事業場相談】
「事業場腰痛予防支援・指導予約申込書」に必要事項をご記入の上、下記にFAXにてお申し込みください。
【個別相談】
「勤労者脊椎・腰痛センター産業保健科診療・相談予約申込書」に必要項事項をご記入の上、下記に郵送又はFAXにてお申し込みください。受診相談日時は折り返しご連絡いたします。
お問い合わせ
〒942-8502 上越市東雲町1丁目7番12号 新潟労災病院
電話 025-543-3123/FAX 025-543-7110
連絡先 医事課ドック健診係(内線1233) 受付時間:平日8:30~16:00
アスベスト疾患センター
労災病院では、従来より、勤労者医療の一環としてアスベスト関連疾患に対する健康診断、診断・治療等を行ってきたところですが、今後アスベスト関連疾患への対応業務が増大すると考えられることから、機構本部にアスベスト疾患対策本部を設置するとともに、平成17年9月1日付けをもって新たに「アスベスト疾患ブロックセンター及びアスベスト疾患センター」を設置することになりました。当院には「アスベスト疾患センター」が設置されました。
当院の「アスベスト疾患センター」では、下記の業務を担当いたしますので、ご案内いたします。なおアスベストに関する健康相談については、新潟県福祉保健部健康対策課(電話:025-280-5785)の他、各地域振興局健康福祉環境部等(上越では上越市役所健康づくり推進課、電話:025-526-5111、内線1164)で受け付けておりますので、併せてお知らせいたします。
記
- アスベスト関連疾患に係る健康相談
- アスベスト関連疾患に係る診断・治療
- アスベスト関連疾患に係る症例収集
- アスベスト関連疾患に係る他医療機関等への支援活動
●くわしくはこちらへ
お問い合わせ
〒942-8502 上越市東雲町1丁目7番12号 新潟労災病院
電話 025-543-3123/FAX 025-543-7110
連絡先 医事課ドック健診係(内線1233) 受付時間:平日8:30~16:00
治療就労両立支援部
労働者健康安全機構では、勤労者に急増している高血圧、高脂血症、高血糖、肥満などの生活習慣病に予防面から積極的に対応するため、各労災病院に「勤労者予防医療センター」及び「勤労者予防医療部」を設置してきました。
当院は、平成13年度に「勤労者予防医療部」を設置し、生活習慣病の予防医療活動に取り組んできましたが、新たに治療と就労の両立支援の取組を加え、平成26年4月から「治療就労両立支援部」と改称して、以下の活動に取り組んでいます。
予防医療モデル事業
厚生労働省の「平成25年度定期健康診断結果報告」によると、一般の定期健康診断受診者における有所見者の割合が53.0%に及んでおり、特に、血中脂質の有所見者の割合が平成2年の11.1%から、平成25年度には32.6%とほぼ3人に1人と大幅に増加しています。また、高血圧は14.7%、血糖は10.2%が有所見者という状態です。
これらの症状には、職場のストレスや食生活、休養、喫煙、飲酒などが関与しており、放置しておくと増悪するばかりでなく、過労死(脳・心疾患)等の重大な事態を引き起こす危険性もあります。
この事業では、勤労者の健康確保を図るため、過労死、勤労女性特有の健康障害等の発症予防及び増悪の防止に関する予防医療活動を通じて、事例の集積、集積した事例の分析・評価により効果的な予防法・指導法を開発するための調査研究を実施します。
治療就労両立支援モデル事業
この事業では、がん、糖尿病、脳卒中の罹患者及びメンタルヘルス不調者に対し休業等からの職場復帰や治療と就労の両立支援への取組を行い、事例を集積し、医療機関向けのマニュアルの作成・普及を行うこととしています。